令和8年度キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)についてまとめ!

障害者雇用

こんにちは、れいる社会保険労務士事務です。

令和8年度のキャリアアップ助成金が公開されておりますが、その中でも今回は「キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)」についてご紹介します。

既に障害者雇用を行っている企業様も増えてきてはいますが、多くは非正規雇用であるのが現状ではないでしょうか。

そこで今回は、障害のある労働者を正社員化して、得られる助成金の条件や、障害者を正社員化してメリットとして見込まれることについてお話していきます。

助成金額は6段階!当てはまるものを確認

では、実際に障害者を正社員化して、助成金を受給できた場合、どれぐらい受給できるのかまとめます。

れいる

・障害の状態
・現在の雇用状況(有期雇用・無期雇用)
・大企業か中小企業

以上によって、金額が異なります。
当てはまる条件を確認していきましょう。

参考:厚生労働省『キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)』

注意事項

A型利用者は対象になりません。

申請~受給までの流れ

次に、申請から受給までの流れをまとめていきます。

どの助成金でもいえることですが、少しでも段取りにズレがあったり、条件が合っていない場合、不支給となってしまうので、1つ1つ順番に確認して、受給できるためのステップを踏んでいきましょう。

①キャリアアップ計画の作成・提出

まず初めに、キャリアアップ計画書を作成して労働局事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(又はハローワーク)に提出します。

「キャリアアップ計画書」は、実際に正社員化を行う前日までに提出してください。

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キャリアアップ計画は、当初の予定を記載するものであり、随時、変更が可能です。
変更がある場合は、変更後必ず管轄労働局宛に「キャリアアップ計画変更届」を提出するようにしましょう。
変更があったにも関わらず手続きを行わなかった場合は、受給できない場合がありますのでご注意ください。

②正社員等へ転換

計画を提出した後に、正社員等への転換を行います。

自社で既に正社員として働いている方と同等の条件(同じ就業規則を適用する等)で雇用契約を締結する必要があります。
また、助成金の条件として「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている者でなければいけません。

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正社員転換後に「試用期間あり」とする場合、使用期間中は正社員転換が完了したと判断されません。
この場合、使用期間終了日の翌日に正社員転換が完了したと判断されます。

③転換後6か月の賃金の支払い

正社員転換後は、6か月賃金の支払いがあるかどうかがポイントとなります。

また、対象となる労働者は、転換前に6か月以上雇用されている必要がありますのでご確認ください。

審査では、転換前後の6か月間における賃金台帳等をチェックされます。

④申請書の提出

申請書の提出は「1期」「2期」とありますが、1期目のタイミングは必ず見逃さないように気をつけましょう。

1期目は、転換した対象労働者に対し、正規雇用労働者、無期雇用労働者としての賃金を、最初の6か月分の支給をした日の翌日から起算して2か月以内に申請してください。

2期目は、第1期支給対象期の次の6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内に申請してください。

支給申請期間内に、支給申請書および添付書類を、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(又はハローワーク)に提出してください。

⑤支給審査・支給決定

申請手続きが終了して、審査に通れば支給決定となります。

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正社員転換時期にもよりまずが、最短でも計画書を出してから実際に支給まで、1年近くはかかります。
すぐに支給されるものではないので注意しましょう。

キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)で期待できること

助成金は、事業の支えとなる財源になるほか、人材確保につながる等のメリットがあります。

また、障害者を正社員として採用している企業はまだまだ少なく、正社員採用を行っていることが自社のアピールポイントとなって、障害のある方に注目してもらえるチャンスがあります。

ぜひ、助成金がもらえるということ以外にも、障害のある労働者が正社員となって活躍してもらえることは何なのかを考え、人材確保につなげていきましょう。

障害のある労働者が安心して働けることが定着率UPにつながる

障害のある労働者の中には、この先長く働かせてもらえるのか不安を抱いている方も多くいらっしゃることでしょう。

特に有期契約の労働者にとっては、「もし会社に迷惑をかけて雇い止めされたらどうしよう。」など、いつ契約が切られるかという不安が大きいことが想定されます。

そこで、障害者の正社員化を導入し、安心して長く働いてもらえる環境を整備することで、障害のある労働者が「ここで頑張って働こう」と前向きな姿勢で仕事と向き合ってもらえる可能性があります。

いま自社で働いている障害のある労働者に即戦力となってもらい、末永く活躍してもらえることが自社を支える一歩にもつながっていくことでしょう。

障害者を正社員に転換した実績から他社との差別化ができる

先ほどもお話しましたが、障害者雇用においては、「安心して長く働けるか」が大きなポイントです。

そのため、「正社員転換の実績がある」「実際に定着している社員がいる」といった情報は、求職者にとって非常に大きな安心材料になります。

結果として、求人応募数の増加により、ミスマッチの減少にもつながります。

制度を導入した際には、実績として積み上げていくことで「採用」「対外評価」「企業ブランド」の向上につなげていき、結果として他社との差別化を実現していきましょう。

人材確保につながる

安心して長く働ける環境が整えば、既存の障害のある労働者の流出防止にもつながる可能性があります。

人材確保は「採用」だけではなく、「辞めさせないこと」も重要な要素です。

これは、障害者の有る無し関係ありませんが、社員が安心して働ける環境を整えることは、「職場全体の満足度向上
」「離職率の低下」につながり、結果として人材の安定確保につながります。

まとめ

既に自社で長らく働いている障害のある労働者であれば、今後正社員としても活躍してもらえる可能性は充分にあると考えられます。
しかし、「現状の雇用条件」から「正社員になった際の雇用条件」に変わることによって、該当の労働者に対して負担が生じないかどうか等、確認が必要ではあります。

これから、キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)を検討している方は、ぜひ助成金がもらえることだけではなく、「長く障害のある方が働いてもらえる環境づくりができるかどうか?」についても検討されてみてください。